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TOP 創作村祭り 16年度妙高四季彩芸術展
 


審査員講評

 絵画の部

福井 爽人(さわと)(日本美術院理事 東京芸術大学教授)

 今年も力作の応募が多数集まり、平成16年度の妙高四季彩芸術展も充実した会場になりました。
 大賞の綿引さんの「霧氷の朝」は妙高の大自然の中に自己の心象を織り込むことにより個性的な世界を描き上げることに成功してます。
 優秀賞の藤原さんの「湖畔のオアシス」は写実と装飾性が巧みに調和されてます。暖色と寒色の対比が美しく、色彩的感覚に秀れた作品に仕上がってます。
 川崎さんの「シミワタリの朝」はテーマを昔の生活から取り、深い神秘と詩情に満ちた光景が画面によみがえりました。
 澄んだ空と明るく輝くオレンジの道を美しく表現した上田さん、やさしく柔らかな光と風が流れる石田さんの作品等々、魅力的な作品は沢山目につきました。
 今後の皆様方の精進に大きな期待を寄せております。

長谷部 昇(自由美術協会会員)

 妙高四季彩展は、全国各地から出品があることや出品作家一人ひとりが自分なりのものの見方、とらえ方をしっかり持っておられる作家が多いことが特長といえる。
 その中で、今年度出品された作品に接してみて気づいたことは、いわゆるベテランといわれる作家の確かな技法にうら打ちされた作品群と若い(比較的出品経歴の浅い)作家たちのハツラツとした作品群がほどよく交りあっていたことである。
 そんな中で、強く印象に残った作家を紹介してみたい。佳作となった野地さん(埼玉県)、池田さん(大津市)の風景と対話する姿、優秀賞となった藤原さん(上越市)と川崎さん(上越市)の画面にただよう物語性、奨励賞となった本田(上越市)さん、張さん(上越市)の独自の世界に注目した。最後に、四季彩大賞になった綿引さん(茨城県)の「霧氷の朝」は絵画という世界が失くしてならないものをしっかりと示してくれたと思う。

村山 陽(一水会会員 日展会友)

 妙高山は実に偉大だ。攻めて攻めて、これでもかと追求しても偉大さはますます豊かさを増して、描く人の前面にある時は横たわり、ある時は屹立する。会場にはそういう戦士達の作品が出揃う。
 四人の審査員は結局は審査されているみたいになる。意見を交わしながら選を決めていく。
 四季彩大賞 綿引新吾氏 調子の深くさわやかで雪の樹木のただずまいを佳しとした。水彩の技法とは思われない感じで技術上でも秀れている。「絵空事」という言葉通り二頭の馬を配して、この絵を見る人を見つめる。中景とも言える樹木が美しい。
 優秀賞 藤原満喜子氏 まるで絵巻物平成版を見る思いだ。明るさと素朴さが評価された。
 優秀賞 川崎日香浬氏 かなり以前の農村風景になるかと思われる。若い人の成長の期待を込めて評価された。
 終わりに出品者が全国区になりつつあるのを喜びたい。

増谷 直樹(上越教育大学教授)

 昨年につづいて審査にあたらせていただきました。連続して出品されている方が多く、さまざまな進歩や変化の痕がうかがえて興味深く見せていただきました。秀作が多く全体のレベルも上がったように思います。大賞から佳作迄を四人で相談して選ばせていただきました。
 四人が一致して推したのは綿引さんの水彩画で馬のいる冬の木立がリズミカルなタッチで描かれていて今迄にない独特な表現が大変魅力的です。川崎さんの乳白色の深みのある色彩、藤原さんの装飾的かつユーモアを感じさせる構成にも引かれました。
 受賞作品以外にも魅力あふれる秀作が数多く、入賞作との差はほとんどないように思います。出来るだけ多くの方に賞をさし上げたいとの考えで審査にあたらせていただいたため、充分な力がありながら過去に受賞歴があったことで最後に賞からもれた作品もありました。

 写 真の部

山田 昌男(日本写真家協会会員)

 妙高四季彩芸術展審査を終えて、まず出品作品のレベルが大変高いことが、第一印象でした。
 その中での、四季彩大賞「冬の夜」作者勝山正作さんの撮影技術を評価しました。夜景と花火のバランス、
考え抜かれた露光そして構図、まったく隙のない作品、審査段階の時から一際目を引く作品でした。
 優秀賞「祭日に」畠山さん、被写体を良く観察し絶妙なシャッターを切った感性を評価します。
 優秀賞「頸城野・黎明」光のコントラストを上手に捉えた、スケール感の有る力作です。
 奨励賞四点どの作品も見ごたえがします。秀作賞に選ばれた十点各作者とも視点の良さが光ります。
 佳作賞五点は、もう少し光があればと思いました。それにしても入賞された作品は、どの作品も素晴らしい写真ばかりです。出品者の皆様、これからも写真の力を表現して下さい。

橋本 浩市(新潟県展委員)

 本年は、全体として最高の作品が集まった。作品を全倍にした事が良かったのかと思う。

・大賞「冬の夜」 勝山正作  -- 細かな計算をしての撮影だと思うが、花火を多く写し込まず周辺の情況を主にうまく写し込んだ事がこの作品の良さです。
・優秀賞「頸城野・黎明」 石川 茂 -- 光のとらえ方が最高です。朝日に光るたんぼの美しさは抜群です。全倍の作品で見たい。
・優秀賞「祭日に」 畑山京子 -- 花を持つ婆ちゃん、はにかんだ様な笑顔が良いです。バックの紅白の幕が祭りの日を物語っています。
・奨励賞「山桜雪化粧」 小松一広 -- 春の雪をうまく写し込んでいますが、良いチャンスに恵まれたと同時にそのチャンスを逃がさず切り取った作品が見る者に無情さが伝わって来る作品です。
・奨励賞「星降る妙高」 大堀 真 -- 夜の妙高を写した作品がもう一点ありましたが、この作品には街の光も写し込んでいる所が良かったのです。視覚的な問題ですが四角な画面に切った事も作品として成功したと思います。
・奨励賞「飾ってあげるネ」 江口廣子 -- 少女がロバに対する愛情の表れた作品です。満足そうなロバの表情、一寸恐いのか一歩さがっている左の少女の姿が可愛と思います。
・奨励賞「少女達」 堀川建夫 -- 祭りに参加する為に仕度の終わった少女達、緊張とリラックスとが入り交じった三者三様の姿が写し込まれている良い作品です。


 今年はスナップの良い作品が少なかったのが残念ですが、風景は入賞した作品は皆紙一重の勝負でした。
 おしくも入賞を逃した作品は何が不足しているのか、入賞作品と比べてください。また、どこかで見たよう
 な作品、額装、バックシートの問題が残るがその点細かな所に気をくばって下さい。

 

 

 

 

 
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